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保険料の相場と節約術

火災保険の相場はいくら?建物別の目安と保険料を抑える方法

中村 敦子 / 更新:2026-06-24
火災保険の相場はいくら?建物別の目安と保険料を抑える方法
「火災保険って、結局いくらが普通なの?」——住宅購入の相談で、私が一番よく受ける質問のひとつです。正直に言うと、火災保険に“ピタッとした相場”はありません。商品・補償・建物の構造・所在地で金額が大きく動くからです。

ただ、決まり方の仕組みと建物タイプ別の目安をつかめば、「自分の家ならこのくらい」という感覚は持てます。そこを間違えなければ、無駄な補償を削りつつ、必要な部分は残せます。

この記事では、建物別の目安、保険料が決まる4つの要素、節約の具体策、2022年以降の値上げ事情、見積もりから請求までの流れまで、FP実務の目線で整理します。読み終えたら、複数社を同じ条件で比較する準備が整います。

火災保険の相場はいくら?建物タイプ別の目安

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まず前提を共有します。火災保険料は「建物・家財の価値、所在地、建物構造、契約内容」で変わります。これは価格.comの火災保険ページでも明記されている考え方です。

だから「一戸建てなら一律◯円」とは言えません。ここでは条件を固定したケースで、相場の“感覚”をつかんでもらう構成にします。具体的な金額は、後述する公式の試算ツールで必ず自分の条件を入れて確認してください。

火災保険の相場はいくら?建物タイプ別の目安(補足)

※見出し階層の都合上、ここでの本文は上のh2に続く内容として読んでください。以降は条件別の見方を説明します。

火災保険の相場はいくら?建物タイプ別の目安(補足)

なお、火災保険料は「純保険料」と「付加保険料」で構成されます。純保険料は損害保険料率算出機構の参考純率がベースなので各社で大きな差が出にくく、付加保険料は各社が独自に算出します。だから比較する価値があるのは主に後者の部分です。

建物タイプ別・相場の見方(条件を固定した比較の枠組み)
金額は商品・補償・所在地で変動するため、具体額は各社の公式試算で要確認。
タイプ前提条件の例支払方法金額の目安確認方法
一戸建て東京都・鉄骨造・築10年5年一括要確認(公式試算)損保各社の試算ツール
マンション東京都・鉄骨造・築10年5年一括要確認(公式試算)損保各社の試算ツール
賃貸東京都・耐火構造1年一括要確認(公式試算)不動産会社提示+自分で比較

正直に言うと、ここで架空の金額を並べるのは簡単です。でもそれは読者を惑わせるだけ。私は具体額を断定せず、「同じ条件で各社を試算して比べる」という手順だけを強くおすすめします。

以下、各タイプで何を見ればいいかを書きます。

【一戸建て(東京都・鉄骨造・築10年)5年一括払の場合】鉄骨造は木造より火災に強い構造区分に入りやすく、保険料は木造より抑えやすい傾向です。築10年なら設備の劣化リスクも限定的。水災・風災を付けるかで金額が大きく動くので、ハザードマップ確認が先です。

【マンション(東京都・鉄骨造・築10年)5年一括払の場合】区分所有のマンションは、専有部分の建物と家財が補償の対象。共用部は管理組合の保険でカバーされるため、個人で建物全体を手厚くする必要はありません。一戸建てより保険金額が小さくなり、保険料も下がりやすい。

【賃貸(東京都・耐火構造)1年一括払の場合】賃貸では建物は大家の保険、借主が入るのは「家財保険」と「借家人賠償責任」が中心です。不動産会社に提示されるプランは割高なこともあるので、自分で同等補償を探すと下げられる余地があります。

【構造別・築年数別のシミュレーション】具体額は、損保ジャパンの公式サイトが「1分でできる保険料クイック試算」を案内しています。木造・鉄骨造、築年数を変えて入力すれば、自分の条件での違いがすぐ分かります。

火災保険料が決まる4つの要素

保険料がどこで動くかを知ると、見積もりの数字を読めるようになります。決め手は大きく4つ。価格.comも「建物・家財の価値、所在地、建物構造、契約内容」で変わると整理しています。

火災保険料が決まる4つの要素

ひとつずつ、実務で効いてくる順に見ます。

【構造級別(木造・鉄骨造の違い)】建物が火災や風水害でどれだけ損害を受けやすいかで区分されます。鉄骨造やコンクリート造は燃えにくく、木造より保険料が安くなりやすい。私の相談現場でも、同じ延床で木造と鉄骨造を比べると差がはっきり出ます。

【建物の所在地とハザードマップ・リスク立地】所在地は地域ごとの災害リスクを反映します。台風被害の多い地域、河川の近くで浸水リスクが高い土地は、水災・風災の料率が上がりやすい。契約前に自治体のハザードマップで自宅の浸水・土砂リスクを必ず確認してください。これが補償の取捨選択の出発点です。

【補償・特約の内容】火災だけでなく、水災・風災・雪災・盗難・破損などをどこまで付けるかで金額が変わります。フルカバーにすれば安心ですが、リスクの低い補償まで付けると保険料は跳ね上がります。立地に合わせて選ぶのが鉄則。

【保険金額(建物評価額)の算出と新価・時価】保険金額は、建物や家財の評価額(保険価額)を基準に設定します。この保険価額には「新価(再調達価額)」と「時価」の2種類があります。

新価は、同等のものを建て直す・買い直すのに必要な金額が基準。時価はそこから経年劣化分を差し引いた額です。前述の楽天損保によると、新価基準で評価額と同額に契約すれば、保険金額を上限に損害額どおりの保険金を受け取れます。

私は迷ったら新価を勧めます。時価で契約すると、いざ全焼したとき同じ家を建て直せない金額しか出ないことがあるからです。ここは削るべきところではありません。

補償範囲の選び方と相場への影響

火災保険選び完全版!〇〇を見落とすと火災事件でも火災保険1円もおりません。
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補償の取捨選択こそ、保険料を最も大きく動かすレバーです。前述のとおり契約内容で保険料は変わります。ただし「安くしたいから全部削る」は危険。ここで損をする人を何人も見てきました。

判断の軸を3つに絞ります。

【水災・風災・雪災の見極め方】水災は、河川氾濫や内水氾濫で床上浸水するリスクのある立地なら必須。逆に高台でハザードマップ上のリスクが極めて低いなら、外す判断もあり得ます。私の経験上、水災を外して後悔するのは「大丈夫だと思っていた」エリアの人です。マップで黄色や赤がかかっていたら外さないでください。

風災・雪災は地域差が大きい。台風常襲地域や豪雪地帯では残す価値が高く、そうでない地域でも屋根・外壁の被害は意外と起きます。ここは私なら基本残します。

【火災保険と地震保険の違い・付帯の判断】ここは特に誤解が多い。火災保険では地震・噴火・津波による損害は補償されません。地震で起きた火災も、火災保険ではなく地震保険の領域です。

地震保険は単独では加入できず、火災保険とセットで付帯します。住宅ローンを組んで持ち家に住むなら、私は付帯を強く勧めます。建て替え費用を自己資金だけで賄える人は多くないからです。賃貸でも家財の地震保険は検討の価値があります。

【家財保険の必要性と金額の目安】建物だけ手厚くして家財をゼロにする人がいますが、家電・家具・衣類を一式買い直す金額は意外と大きい。世帯人数や年齢で目安が変わるので、各社の家財評価の早見表を使って、過不足のない金額を設定してください。賃貸では家財保険が補償の主役になります。

火災保険料を節約する4つの方法

ここが一番需要のあるところ。節約の打ち手は4つです。前述のとおり、純保険料は参考純率ベースで各社差が出にくく、差がつくのは付加保険料と補償設計。だから「比較」と「設計」で下げます。

火災保険料を節約する4つの方法
火災保険料を下げる4つの打ち手
方法効果の大きさ注意点
補償内容を見直すリスクの高い補償を削らない
保険会社を比較する中〜大同一条件で複数社を試算
保険期間・支払方法を見直す一括払は割安だが初期負担増
免責・保険金額を調整する削りすぎは無保険状態に近づく

【補償内容を見直す】最初にやるべきはこれ。立地に合わない水災などを外せば、安全性を保ったまま下げられます。逆に必要な補償を削るのは本末転倒。順番は「マップ確認→不要補償を外す」です。

【保険会社を見直す・一括見積もりを活用】同じ補償でも付加保険料の差で総額が変わります。比較の方法は3つ。来店型窓口、保険会社・専属代理店への直接問い合わせ、一括見積りサイト——と日本生命系のページで整理されています。

来店型なら、ほけんの窓口は火災保険・地震保険を含め40社のラインナップを案内し、年間相談実績は2025年6月末時点で125万件と公表しています。自分で比べる時間がない人は、こうした窓口を使うのも手です。

【保険期間と支払方法を見直す】長期契約の一括払は、年払や月払より割安になりやすい。ただし初期負担は重くなります。手元資金との相談です。なお、後述しますが保険期間の上限は5年に短縮されています。

【免責金額と保険金額を見直す】免責金額(自己負担額)を上げると保険料は下がります。小さな損害は自分で払う前提なら有効。ただし下げすぎ・削りすぎは、肝心なときに足りなくなります。私は免責を多少上げても、保険金額(特に建物の新価)は削りません。

2022年以降の値上げと制度変更で相場はどう変わったか

「最近、火災保険が高くなった」という相談が増えました。これは気のせいではありません。料率の改定が続いているからです。

2022年以降の値上げと制度変更で相場はどう変わったか

【値上げの背景と今後の傾向】損害保険料率算出機構は2023年6月21日に火災保険の参考純率を改定届出し、全国平均で13%の引き上げとしました。自然災害の増加と支払いの増大が背景にあります。

前述の価格.comの整理では、2015年10月の改定以降、おおむね2年に1回の頻度で値上げがありました。今後も自然災害が続けば、値上がり傾向は当面続くと見ておくのが現実的です。早めの長期契約で固定する判断もあります。

【保険期間が5年に短縮された制度変更】かつて最長10年だった火災保険の契約期間は、現在は上限5年です。長期一括で割安に固定できる年数が縮んだため、以前より見直しの頻度が上がります。更新のたびに料率が反映される点は覚えておいてください。

【古い建物・中古住宅の注意点】築年数が古いと、設備劣化による損害リスクが上がり、保険料も上がりやすい。さらに評価額の算定で新価と時価の差が大きくなります。中古を買うなら、契約時に新価で適正額を入れているか必ず確認を。古さを理由に補償を薄くすると、いざというとき再建費用が足りません。

見積もりから申込み・保険金請求までの流れ

中古一戸建ての火災保険の相場とは?保険料の決まり方や必要性を解説
中古一戸建ての火災保険の相場とは?保険料の決まり方や必要性を解説

相場をつかんだら、あとは動くだけ。手順を具体化します。損保ジャパンは公式サイトで「1分でできる保険料クイック試算」を案内しており、まずはここで自分の条件を入れるのが早いです。

問い合わせ窓口の営業時間も載せておきます。

損保ジャパン 火災保険 問い合わせ窓口の営業時間
区分時間
平日9:00〜18:00
土日祝9:00〜17:00
休業12月31日〜1月3日

【見積もり・申込みの手順と必要書類】流れはおおむね、(1)建物情報の準備、(2)試算で複数社を比較、(3)補償を設計、(4)申込み・告知、(5)保険料の支払いで完了。建物の所在地・構造・延床面積・築年(建築年月)、新築なら建築確認書類や売買契約書、登記事項証明などが手元にあるとスムーズです。

【賃貸契約時に自分で加入する方法】不動産会社が提示するプランに、そのまま入る必要はありません。借家人賠償責任と家財保険という必要な要素を満たせば、自分で選んだ商品でも基本は通ります。提示プランより安くなることも多いので、契約前に「他社でも可能か」を確認しておくと交渉しやすい。

【団信・住宅ローンとの関係】住宅ローンでは団体信用生命保険(団信)の加入が一般的ですが、団信は本人の死亡・高度障害に備えるもので、火災の損害は対象外です。火災保険は別途必要。金融機関が指定・斡旋する火災保険に入る必要はなく、自分で選んで構いません。ここを混同して比較せずに契約する人が多い。

【保険金が支払われる・支払われないケース】火災・落雷・破裂爆発、付帯していれば水災・風災・雪災などの損害は支払い対象。一方、地震・噴火・津波による損害は火災保険では支払われず、地震保険の領域です。経年劣化や、故意・重過失による損害も対象外。請求時は被害状況の写真と見積書を早めに用意してください。

火災保険の相場に関するよくある質問

相談現場で繰り返し聞かれる質問を、結論先出しでまとめます。

火災保険の相場に関するよくある質問

よくある質問

火災保険相場とは?
建物・家財の価値、所在地、建物構造、契約内容で決まる保険料の目安のことです。一律の金額はなく、同じ一戸建てでも木造か鉄骨造か、水災を付けるかで大きく変わります。価格.comも、これらの条件で保険料が変わると整理しています。
火災保険の費用はどのくらいかかる?
商品と補償設計で幅が出るため、断定額は出せません。保険料は参考純率ベースの純保険料と各社独自の付加保険料で構成され、差がつくのは主に後者です。損保ジャパンの公式クイック試算などで、自分の条件を入れて複数社を比較するのが確実です。
火災保険の始め方・選び方は?
まず自治体のハザードマップで自宅の水災・土砂リスクを確認し、必要な補償を決めます。次に建物を新価で適正評価し、同一条件で複数社を試算。比較方法は来店型窓口、保険会社への直接問い合わせ、一括見積りサイトの3つがあります。住宅ローンでも保険会社は自分で選べます。

最後にひとつだけ。火災保険で本当に怖いのは「高く払うこと」より「いざ払われないこと」です。私は補償を削るより、まず同じ条件で複数社を試算して、必要な補償を残したまま安い会社を探す——この順番を崩しません。今日、ハザードマップを開くところから始めてください。

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中村 敦子

ファイナンシャルプランナー(AFP) ・ 住宅購入・保険相談の独立系FPとして10年以上の実務経験

FPとして住宅購入相談を数多く受けてきた経験から、火災保険・地震保険の見積もり比較や保険料の仕組みを実務目線で解説します。保険会社のパンフレットだけでなく、実際の契約事例や一括見積もりサービスを自ら試して情報を検証しています。

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